バレーボール中に肩が痛くなり1年以上苦しんだ五十肩の症例|自営業 50代女性
こんにちは、やまうちマッサージ鍼灸院の山内です。
当院のマッサージ・指圧・あんまで改善された方を、具体的な症例とともにご紹介する、症例ブログです。
今回も「五十肩」の症例です。
●来院された方:K・Kさま 堺市堺区在住・50代・女性・自営業
●主な症状:五十肩、肩・首・背中・腰のこり、右腕の筋肉痛
来院までの経緯
若い頃から自営業をしているが、ストレス解消の一環として、10年ほど前からママさんバレーボールチームに所属している。
バレーボールの練習をしていたある日、サーブ練習のため、右腕を真上にあげようとした際、右肩に激しい痛みが発生。
その日はずっと痛みが出ていたので、レシーブだけ練習して終了。
それから約2週間は、右腕に痛みは全く起こらなかった。
しかし、家で棚の上にある鍋を取ろうと、右腕を真上にあげようとした途端、再び右肩に激痛。
それ以来、「腕を上にあげる動作」で激痛が出るようになった。
すぐに整形外科で見てもらうが「五十肩」と判断される。
念のため、MRIでも確認したが、筋肉やスジに大きな損傷は見られなかったとの事。
医者からは「何年掛かるか分からない、気長に良くしていきましょう」と言われる。
バレーボールの練習はしばらく休むことにし、整形外科に通う日々を送るも、1年以上経過してもほとんど痛みは引かない。
痛みだけでなく、なぜか右肩が回しにくくなってきた事を医者に説明したが、鎮痛薬とシップ薬を処方する以外の対応はしてくれなかった。
他の施術院も行ってみたが、逆に痛みが出ることが多く、どうしたら良いか分からなくなっていた。
そんなとき、何度か見ていた当院のホームページから、なぜか目が離せなくなったとの事。
施術院には嫌気がさしていたが、ダメで元々のつもりで来院した。
初来院時の悩み
初来院時のカウンセリングでお聞きしたお悩みポイントはこちらです。
- 右腕を真上にあげようとしたら痛みが出る
- 医者や施術家の態度から、肩の痛みが本当に改善するのか不安になっている
- 右の腕と肩を前のように戻して、バレーボールを再開したい
初来院時の状態
- 肩甲骨のまわりや背中全般、首や頭にまで幅広く強いコリがある。肩まわりより首から上のコリの方がひどいのが意外だった
- 右肩は動かした際の痛みも気になるが、可動域のせまさの方が問題
- 今の状態でも本業に影響しないため、右肩のセルフケアはしていない模様
- しかし、右腕を上にあげるときは左手でつかんでムリヤリ上げている
- 眠るときの姿勢は上向きか左側を下にした状態のみ
施術経過
週に2回のペースで通院。
首の右側と頭のコリへの対処を中心に進める。
右の五十肩部分は、周辺のコリと共に肩甲骨を無理のない範囲で回すことでほぐす。
右腕の関節は動かせる範囲内でストレッチを繰り返す。
施術中すぐに眠るため、右肩に余計な負担が掛からないよう注意を配る。
胃腸のツボを押すと、ことごとく痛みを訴えるものの、痛いのに気持ちいいとの感想あり。
セルフケアとして、右肩を痛みの出ない範囲内で動かすことを勧め、もし痛みが出たら運動を止めて痛む場所を1~2分程度氷や保冷剤などで物理的に冷やすように提案。
放置されていた期間が長かったため、1日1回・2~3分で良いから続けることも合わせて提案。
1回目の来院後、「体中がめっちゃ軽い」と喜んで、思わず右腕をムリに動かしそうになったのだとか。
7回目の施術終了時点で、五十肩の部分は4割強、その他の部分は7割弱まで改善したとの事。
週1回程度に1回の通院。
右肩は本調子には遠いものの、少しだけ可動域が広がったと実感。
また、胃腸の調子がなぜか良くなり、いつもの食事がおいしく感じるようになった、とも話していただけた。
五十肩部分は初回時は少し腫れていたように感じたが、この段階では左肩とほぼ変わらない大きさまで縮んでいた。
しかし、まだ動きにくさはあるので、引き続き慎重な施術を心掛けることにする。
その他のコリは、平均してほぐれている感触。
また、以前は押すと痛がっていた胃腸のツボが、この段階では眠気を誘うツボになっている事から、体調改善が少しずつ進んでいると確信。
一瞬だけなら腕を真上に上げられるので、バレーボールを再開したいとの申し出があった。
ただ、レシーブの腕の構えでも痛むことが判明したので、しばらくは見送るよう提案。
12回目の施術終了時点で、五十肩の部分は6割弱、その他の部分は8割弱まで改善したとの事。
10日に1回の通院。
途中1回だけバレーボールの練習に出てしまい、痛みが少し増したとの事。
症状の悪化が心配だったが、幸いそこまで酷くなっておらず一安心。
また、「最近は右側を下にして寝ても痛くない」と嬉しそうに話されていた。
右腕の上がり具合は手の高さが肩から5cm超えた所でわずかに痛みが出る位まで改善。
しかし、バレーボールでの失敗があった事から、ご本人も右肩の動きには慎重になっている模様。
13回目の施術では、右肩をこちらが動かした際に少しだけ痛みが出たが、
16回目になると、同様の範囲内で動かしても痛みや引っ掛かりなどの指摘は発生せず。
施術中に眠る頻度は減った代わりに、「スッキリして気持ちいい」と言われることが増えた。
16回目の時点で、五十肩部分は7割弱位まで、他の部分は8割強まで調子が戻ったとの事。
2週間に1回の通院。
バレーボールの練習には出ていないが、1人でレシーブの練習をし始めているとの事。
ご自分で痛みが全くないか確認しつつ行なっている様子。良い傾向。
非常にゆっくりとだが、右腕を真上にあげられるようになっている様子。
「腕をあげていて痛い区間」が減っていて、バレーボールを本格的に再開するのはまだ無理なものの、後方でのレシーブ程度なら可能と提案。
ただし、くれぐれも肩にムリをさせない事を前提として勧める。
施術中に眠る頻度は、13~16回目の頃からやや増加。
ご自分でストレッチを行ない、程よく疲れているのだとか。
20回目の施術終了時点で、五十肩部分も含めて8割強位まで改善。
この回以降、約4週間に1回のペースでメンテナンス通院に切り替え、通院を継続中。
この方から頂いた感想
山内先生には本当にお世話になりました。
今でもお世話になってます(笑)
運動不足にならないようにバレーボールをしてましたが、長年やっていてこんなに痛くなったのは生まれて初めてでした。
病院に行っても腕を引っ張ったり、薬を渡すだけ・・・。
他の施術院だと余計に痛くなったりで、本当に困っていました。
本当は、山内先生のところも1回だけ行って終わりのつもりでした。
でも、1回目で右肩の痛みがめっちゃ引いたんです!
本当に嬉しかったです。
これは続けなあかんと思って、山内先生のところに通い続けました。
あと、先生が、
「Kさんの五十肩が良くなるには、かなり時間が掛かります。
それでも少しずつ良くなっていきますので、一緒に頑張りましょう」
と言ってくれたのを信じてよかったです。
スパイクを打つとかはまだ無理ですけど、それ以外はほとんど問題なく動かせてます。
これからも続けて、スパイクを打てるようになりたいので、よろしくお願いします!
※個人の感想を掲載しております。効果を保証するものではありません。
顔のイラストは、イメージです。
院長からひとこと
この方はバレーボールをしている点から、まず気になったのは
- ・腱板断裂(けんばんだんれつ)
- ・腱板損傷(けんばんそんしょう)
のどちらかが起こっているかどうかでした。
ただ、整形外科でMRIまで撮っていて問題なし、当院の検査でも特に問題は見られなかったので、この点では安心しました。
しかし、この方から話を聞いていくうちに問題と感じたのは、
「この方が 安静=絶対に右肩を動かしてはダメ と思い込まされている」点です。
当院でも「安静にして下さい」とお話しすることはあります。
ただし、当院で言う安静とは「痛みの出ない、無理のない範囲内で動かして、体をゆっくり慣らしていく」という意味です。
今回も当然、この方の困っていることをしっかりと聞き、その上で当院の施術方針についてお話ししました。
その結果、五十肩の部分は恐らく半年以上は掛かるかもしれないと告げ、この方の了解を取って施術を始めました。
当院の施術が気に入らなければ、通院はしなくてもOKと伝えた上で、です。
その上で、この方に合った改善方針を決める際、以下の点に気を付けました。
- 腕を少しずつ動かして慣らすことが大切と繰り返し伝え、心理面をサポート
- 胃腸のツボを気にしつつ、全身をゆっくりとほぐし、五十肩部分とその周囲もほぐすことを最初は意識
- 右肩が少しでも動かせるようになったら、少しずつ、可動域を増やす方向に意識を切り替えていく
- バレーボールを再開したい希望が強いため、無理のないセルフケアを実践してもらう
運動をしているので全身は柔らかいかな、とも思っていたのですが、初回時は相当に硬い印象でした。
ですが、通院を繰り返すうちに柔軟性が戻り、同年代の方よりもずっと柔らかい体を取り戻されました。
当初の予想で、改善に半年以上掛かると判断したのは本当です。
しかし、この方の素晴らしい努力で当院の予想よりも1ヶ月早く改善されたのには、私自身驚いています。
スパイクを安定して打てるようになれるよう、また体調を崩された際のサポートは当院がしっかりと行なっていきます。
今後とも、一緒に頑張っていきましょう!
五十肩でお悩みの方は、五十肩について詳しく書いたページ がございます。
ご参考になさって下さい。